【法務コラム】この会話,録音してもいいですか?

シビアな交渉の場などで,その内容を録音しても良いか,質問を受けることがあります。

スマートフォンなどが進化している昨今,手軽に日常会話を録音できるようになっていることも影響しているのでしょう。
このように,会話の一方当事者が相手方の同意を得て録音する場合には特に問題となりませんが,会話の相手方に秘密のまま録音した場合(秘密録音)はどうでしょうか。

この点,裁判例において秘密録音が違法とされるケースは多くはなく,大半の裁判例が秘密録音を民事裁判の証拠として利用することを是認しています。
実際,パワハラやセクハラ,男女関係の事件等で,しばしば電話や日常会話の録音内容が決定的な証拠となることがあります。

もちろん,例えば裁判所の法廷や自らに守秘義務が課されている場での会話など,客観的に見て秘密性の高い会話については,秘密録音が違法とされる可能性もないわけではありません。
また,録音自体は違法とまで評価されなくとも,例えばインターネット上で拡散してしまうなど,その録音結果の使用が違法とされる場合もあると考えられます。

ちなみに,会話の当事者ではない第三者が双方当事者の同意を得ずにその会話を録音する場合には,「盗聴」にあたり,プライバシー侵害の程度が高いために原則として違法なものと考えられています(刑事手続において裁判所の許可を得て「通信傍受」をする場合には適法とされます。)。
これらは,逆の立場から見れば,後々の紛争が予想される場合には,いつ録音されていてもおかしくないと思いながら話さなければならないということを意味します。

我々弁護士も,日々,比較的シビアな場面での会話が多いため,余計なことは言わない,仮に相手方の心情を害する可能性があっても否定すべきことはその場で否定しておくといったことを意識しながら,職務に臨んでいます。

このように,録音は,証拠を収集する立場からは有力なツールである一方,ときには不用意な発言で足元をすくわれる可能性もあるものです。
普段から,録音されていても問題のない,慎重な発言を心掛けることが大切です。


(弁護士 武田賢治)
※この記事は2019年9月に配信したメルマガの記事と同一です。

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5  契約書の重要性
6  同族会社の注意点
7  競業避止義務の重要性~営業秘密の流出を防止するために~
8  労働審判手続
9  企業犯罪と司法取引
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11  この会話、録音してもいいですか?

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